コンビニ(炭子様からの投稿作品)※長文など怖い話 や都市伝説・意味がわかると怖い話のサイト

コンビニ(炭子様からの投稿作品)※長文

公開日: : 最終更新日:2013/01/24 怖い話 |173 view

私は幽霊なんてこれっぽっちも信じていなかった。
でも今は信じている、これはその原因となった話。
私は2年ほど前コンビニでバイトしていた。そのコンビニは23時に閉店という田舎丸出しの店。
その日は私と後輩の佐藤、二人でバイトに入っていた、時刻は22時45分。
「そろそろ閉めるかぁ」
「そうですね~、ジャンプ読みたいですし早く閉めましょ~」
閉店は23時だが実際タイムカードを押すのは23時30分という決まりがあったため、
いつも私達は早く閉店準備し、漫画を読んで時間をつぶすのが恒例になっていた。
その日も売上の確認、自販機の精算、洗いものを急いで終わらした、時刻は23時ちょうど。
入り口の鍵を閉め、電気を落とし、私達は裏でマンガを読み始めた。
その時、
―ピンポーン、ピンポーン・・・
チャイムが鳴った。
「ん?誰か来たかな、佐藤ちょっと見てきて」
「了解でーす」
私は佐藤に見にいかせ、監視モニターを入り口に設定した。
(監視モニターは店内に複数ある監視カメラの映像をテレビに映すもので、
普段は3秒間隔ほどで映像が切り替わっていきます。この時は入り口のカメラだけを映すよう設定したわけです。)
監視モニターを見ると、女の人が立っていた。
髪が長く白っぽいワンピースを着ていたのは分かったが顔までは確認できなかった。
様子を見にいった佐藤がモニターに入ってきた、佐藤は入り口の外を軽く見渡す動作をした後こちらに戻ってきた。
「女の人いたやろ?お前、あぁいう時は鍵開けて対応しやなあかんやろ」
このコンビニは店を閉めたあともしばしば客がやってくる、まさか23時に閉まるとは思ってないのだろう。
そのためこういうケースは頻繁にあり、そのたびにお詫びを申し上げて帰ってもらっていた。
なので、様子を見ただけで帰ってきた佐藤に一応先輩として注意したわけ。
「え~?俺外見たけど誰もいませんでしたよ?」
「いやいや(笑)女の人いたやろ、俺モニターで見てたから」
「ほんまですか~?俺ちゃんと見ましたよ~」

なんて思っていたが、まぁこの佐藤はお調子者な奴でミスを指摘してもシラを切り通すタイプだから、
対応するのがめんどくさかったのだろうと思っていた。
「・・・そうか、ま、えぇわ」
監視モニターの設定を順送りに戻し、私達は再びマンガを読み出した。
―10分経過
私はちらっと腕時計に目をやった、時刻は23時15分。
なんて思いながらふとモニターに目を向けた、モニターにはお酒コーナーが映し出されている。
パッと画面が切り替わり週刊誌コーナーが映しだされた。
その時・・・
週刊誌コーナー正面のガラスの向こう、店の外にさっきの女が立っていた・・・
女はこっち(監視カメラを)見ているようだった。
(監視カメラというより、監視カメラ越しに私を見ているような感覚がして気味が悪かった。)
次の瞬間弁当コーナーに画面が切り替わった。
「おい・・・外にさっきの女いたぞ」
「え~、だからそんなんいませんでしたよ~」
「・・・んじゃ俺が見てくるは!
この時点ではひやかしか、ちょっと変な人ぐらいにしか思っていなかった。
立ち上がろうとした瞬間、
「先輩・・・待って!!ちょ、ちょ、モニター!!」
「モニター?」
モニターに目をやるとお菓子コーナーが映し出されていた・・・が、
そこにはさっき店の外にいた女が立っていた・・・今度はカメラに背を向けていた。
「え・・・え・・・?」
佐藤はパニックだった。無理もない、鍵は確実に閉めてあったはず、鍵を抉じ開ける音もしていなかった。
というよりさっきさっき店の外で確認してから20秒もたってない、鍵があったって不可能に近い。
「お、落ち着け・・・」
私はそのおかしコーナーにモニターを固定した。
女は相変わらす動かない。
その時、
―プルルルルルル、プルルルルル
電話が鳴った。私と佐藤はビクっと電話に目を向けた。
電話は2コールほどで鳴り止んだ。
ハっと思いモニターに目を向けた・・・女はいない。
「ちょ・・・先輩・・・お、お、お、女は・・・?」
私はあわててモニターを切り替えのボタンを押した。
ピ、週刊誌コーナー異常なし
ピ、お菓子コーナー異常なし
ピ、お酒コーナー異常なし
ピ、カウンター異常あり
いた、カウンターの中に。背を向けて立っている。
「先輩・・・ち、ちち近づいてきてるんじゃ・・・」
(もうこの時点で確実に人間ではない気がしていた)
正直心の中では佐藤より大パニックだった。
女は相変わらず背を向けて立っている。
「・・・どうする?」
「ど、どうするって先輩・・・どうにかしてくださいよ・・・」
「・・・逆のドアからダッシュで逃げるか」
今私達がいる裏に入るにはカウンターからと、カウンターの向かいに位置する奥のドアから、二つの入り口がある。
しかし、逆のドアから出ても、店内を通って入り口の鍵を開けて外へ出なければならない。
その時に女と出くわすことになる、それは危険・・・
などと考えをめぐらせていたその時、
「ぎゃぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁあああ!!」
佐藤が叫んだ。
モニターを見ると体は背を向けているのに顔だけ180度回転してカメラを見ている。
口は笑っている・・・ように見えた。
「・・・ッ!!」
私は声にならなかったが、正直ちびるかと思った。
女は相変わらず不自然な格好でこちらを見ている。
「あかん・・・あかんあかんあかんあかんあかんてぇぇぇぇ!!」
佐藤は半狂乱しながらモニターの電源を落とした。
「し、しばきましょ!!あいつあかんあかんあかんしばいて逃げましょ!!」
佐藤大パニック。
「お、落ち着けて!!・・・裏から思いっきりダッシュするぞ!」
正直この時は、カギ開けるまでに女と絶対会うことになるし、なんとなく俺らは死ぬんだと思ってた。
幽霊なんて架空のものだと思ってた、それが今すぐそこにいる。
俺はカギを手にとった、その時・・・モニターの電源が勝手についた、
映し出されたのは・・・女のドアップ。
顔は全く笑ってない、これ以上ないってぐらい無表情、それが余計に怖かった。

肌は白っぽい、つか、死んだ人って感じの顔色、でも目だけマジ綺麗、吸い込まれそうだった。
(あ、目が動いた、俺見た・・・あ、佐藤の方も見た・・・
つかどうやって天井近くにあるカメラに顔だけ映ってんだろう?)
なんてムダなことを一瞬のうちに考えていた、走馬灯みたいなもんかな、
あまりの恐怖と驚きでなぜか冷静だった。
あ、そうだ、佐藤は・・・
「・・・む・・・むりむりむりむりむりむりむりむり!!殺されるぅぅぅぅ!!」
佐藤は錯乱しながら裏のドアに走りだした。
「ちょ・・・待て!!」
佐藤は裏のドアに猛ダッシュし、ドアノブに手をかけ・・・
「・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁあぁぁああああ!!!」
佐藤は絶叫し、その場に倒れこんだ。
「お・・・おい!!佐藤!!」
私は意識を失っている佐藤のもとに駆け寄った。
頭を抱えて起こそうとするが佐藤に返事はない・・・気を失っているのか。
ふと、私はドアを見た。
「・・・う、うわぁぁあぁ!!」
佐藤が見たものが分かった・・・。
ドアの窓から女が・・・       こちらを見ている。
それもケタケタケタケタ、バカにしてるような笑みを浮かべながら。
私は恐怖と共に、「何故こんな目に合わなくちゃいけないんだ」と怒りがこみ上げてきた。
「・・・やねん・・なんやねんお前!!何がしたいねん!!どっか行けや!!」
私は勇気を振り絞って全力で叫んだ。
すると、ケタケタ笑っていた女の笑みが止んだ。
そして・・・一瞬睨むような恐ろしい目つきになり、スーっと窓から立ち去った。
「はぁっ・・・はぁ・・・どっか行ったか・・・」
安心・・・したのもつかの間。
店内から激しい物音が聞こえてきた、棚が倒れる音だ。
-バタン!!バターン!!・・・ドスン!!
(怒らせてしまったのか)
俺は佐藤の傍に座り込んでガタガタと震えていた。正直精神的にどうにかなりそうだった。
-ドスン!!バリッ!!メキ・・・バタン!!・・・
どれふらいの時間だったろうか、たぶん1分ほど激しくなり続けていた音が止んだ。
(気がすんだのか・・・)
私は立ち上がろうとした。
その時、
-プルルルルル、プルルルルルル
電話が鳴り出した。
-プルルルルル、プルルルルルル
鳴り止まない、私はとるのを躊躇った。
さっき電話がかかってきた時、モニターから私達の気をひくような不自然なコールだった
そして、静かになったと思ったらこれだ、タイミングがよすぎる。
しかし、もうどうにでもなれ、そんな気持ちで私は電話をとった。
「・・・もしもし」
「・・・・・・・・・・・・」
「もしもし!!」
「・・・・・・・・・・・・」
私は確信した。
「早く・・・早くこっから消えろ!!」
「・・・・・あ・・・あ・・・・・あああ」
(しゃべった?!)
「あ・・あ・・・ひ・ひ・・ひィィひひひひひィィひィひひひひひィィィひひひひひひひひひひひ」
(や、やばいやばいやば・・・・・)
その瞬間、私は頭の全思考がストップした。
声が・・・声が・・・
受話器からだけじゃない。
すぐ・・・私の・・・後ろからも・・・
ゆっくりと振り向く。
「ぎ、ぎゃぁぁぁぁあああぁああぁあああああああああああああ」
そこには・・・気味の悪い笑い声を発しながらも、この世のものとは思えない形相で睨む女の顔があった。
・・・私は気を失った。
私は気を失った。
「・・い・・・おい!!起きろ!!」
「先輩!!起きてください!!」
誰かに呼ばれている、私はゆっくりと起き上がった。
そこにいたのは佐藤と店長だった。
時刻は4時50分、6時に店が開くため店長が出勤してきたのだろう。
それにしても何て長い間気を失っていたのかと自分でも思う。
「何があった!!何で店の中があんなことになってる!?」
店長は驚きと怒りでいっぱいといった様子だ。
「佐藤、お前店長に何があったか言ってないんか?」
「はい・・・まだ信じられなくて・・・先輩から言ってくださいよ。」
さすがの佐藤も気が滅入ってるようだ。
「実は・・・」
私は店長に一部始終を伝えた。
「そんなあほなことが・・・そうや!!監視カメラ見れば・・・!!」
「や、やめときましょ!!」
佐藤が叫ぶ。そりゃそうだ、もうあんな顔は見たくない。
そういうわけで、私は23時から見てくださいとだけ伝え、佐藤と共に店の外で頭を冷やして待つことにした。
-20分後
「佐藤!!○○(私)!!入ってこい!!」
店長が言った。
「お前らが言ってた女は映ってなかった。・・・ただ、棚はひとりでに倒れていった。どうやら嘘じゃないみたいやな・・・」
「女は映ってなかったんですか・・・?」
「あぁ・・・でも、俺もこういうことを全く信じないほど頭が固いわけでもない。 実際勝手に棚も倒れてる、お前らの言うことを信じないわけにもいかない。」
どうやら店長も信じてくれたようだ。
「お前らはもう帰れ、とりあえずみんな(アルバイト)に電話して片付け手伝ってもらえる奴いないか聞いてみる。
あと、このことはみんなには言うな。ビデオも俺が処分する、大丈夫、みんなには適当にごましとくさ。」
「わかりました・・・佐藤帰ろうか」
「はい・・・そうですね・・・」
「おう、気をつけてな!!もう忘れろよ!!」
私達は外に出た、5時すぎだが冬だったためまだ空は暗かった。
「佐藤、送るわ、乗ってけよ」
佐藤は徒歩で10分ぐらいかけて通っているが、さすがに心細いだろうと思って佐藤を車に乗せた。
・・・うん、もちろん私が怖かったのもあるけどね。
(まぁ、いつまでもくよくよしてても意味がない。きっぱり忘れるのが正解だ!!)
私は力強く自分に言いきかせ、車に乗り込んだ。
「よっしゃ!!帰るか!!さ・・と・・・・
佐藤が口を大きく開き、目を見開いて店の中を見ている。
「あ・・・あ・・・」
「佐藤!?・・・ま・・・まさ・・か」
私はゆっくりと振り返り店内を見た。
店長が掃除を始めている・・・その後ろにいたのは・・・
私は光のごとき速さでエンジンを入れ車を出した。
佐藤は終始無言だった。
佐藤を送り、帰宅した私はベッドに倒れこんだ。

コンビニ(炭子様からの投稿作品)※長文の情報や怖い話の怖い話のまとめや実話、ランキングや短編長編など「怖い話・心霊話・都市伝説投稿サイト

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 心霊・怪談へ にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

Comment

  1. 匿名 より:

    店長はどうなったんですか?

  2. 匿名 より:

    鳥肌立った…

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

関連記事

ナール、ナシュ

722 1/10 sage 2011/09/16(金) 17:18:31.71 ID:5MdxD

記事を読む

【3人組シリーズ】T祭り

O県N市・・・まぁ俺の地元なのだが、ここにはいわくつきの祭りというものがある。 Y川下流域の河

記事を読む

俺たちの成人の日

もう20年以上前の話だが、今でも忘れられん。 成人式の後、地元のツレ3人と久しぶりに会った。

記事を読む

水の恐怖

私は趣味の一つである釣りによく行きます。 もっぱら海釣り専門なのですが私は船に弱いので防波堤とか磯

記事を読む

人形の家

おととい友達の家に泊まりに行って、夜散歩してたら友達がそういえばこの辺に人形がかざってある家があった

記事を読む

犬鳴峠

中学生のころ、地元福岡の犬鳴峠に、友人と二人で無謀にもチャリで出かけた。 今はわからないが、当時は

記事を読む

鳥居の前で・・・

俺が一番怖かったのは、自身も含めての体験談。 高校生の時って結構肝試しってやったよね?皆一度は

記事を読む

禁后

私の故郷に伝わっていた「禁后」というものにまつわる話です。 どう読むのかは最後までわかりませんでし

記事を読む

愛車のソーラ

友人(以下M)は車やバイクが大好き。類友と言うのか、周りもそういう人が多いみたいだった。 ある日

記事を読む

不思議な風俗嬢

299 名前:すげ ◆MoMoPpKR5M 投稿日:03/09/02 02:43 長くなってしまう

記事を読む

狙われる路上の宗教勧誘

路上の宗教勧誘ってどう思いますか? ウザいですよね。メンドイですよね

呪われたわたし

私が小3の夏休みの時に、学校で流行っていたこっくりさんを友達と夜の時に

呪われたわたし

私が小3の夏休みの時に、学校で流行っていたこっくりさんを友達と夜の時に

呪われたわたし

私が小3の夏休みの時に、学校で流行っていたこっくりさんを友達と夜の時に

呪われたわたし

私が小3の夏休みの時に、学校で流行っていたこっくりさんを友達と夜の時に

→もっと見る

  • 皆様の怖い話の投稿お待ちしております。

  • 人気ブログランキングへ
  • 20代後半結婚適齢期の家事手伝い。最近の趣味は廃墟めぐり。
    皆様の怖い話の投稿お待ちしております。

    相互リンク・RSS大募集中です
    こちらのフォームまでお気軽にご連絡ください
    ご連絡いただかなくとも、こちらでアクセスランキングを見て定期的にアクセスがあることを確認しましたらリンク・RSS登録致します。

    当サイトのご利用は、自己責任でお願いします。当サイト及び外部リンク先のサイトを利用したことにより発生した、いかなる損失・損害についても当サイトは一切の責任と義務を負いません。

  • ブログパーツ

PAGE TOP ↑