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ゴミ漁り

公開日: : 怖い話 |44 view

俺は、40歳近い独身。
どこに転職しても職場に全然馴染めず、会社員は諦め、
10年位前からはアルバイトを転々としている。
そんな俺の楽しみは、近所のゴミ集積所を漁り、
他人の生活を垣間見る事だった。

深夜3時、今日もゴミ漁りに繰り出す事にした。
ワンルームで独り暮らしの若者の中には
収集時間を守らずに、
この時間既にゴミ出ししている人が結構居る。
時間帯的に目に付き難い事があり、
俺はこの時間を一番狙い目にしている。

早速、最近出来たワンルームマンションの集積所を漁ってみた。
コンビニ袋に空きパックを何個も押し込んだものから
デパートの紙袋に乱暴にゴミを突っ込んで捨ててあるもの
色々なものがあった。
その中に、明らかに中身を見られるのを拒んでいるように
紙袋で何重にも封をし、その上から指定ゴミ袋で包んでいるものがあった。
好奇心をそそられ、今日はこれを持ち帰ってみる事にした。

俺は住んでいる木造アパートに帰り、丁寧に封を切っていった。
何重にもなっている紙袋を全て開封すると
どこかの部屋の中で赤ん坊の写っている写真が
くしゃくしゃになって7,8枚入っていた。
(自分の子か?普通こういう写真を捨てるかよ)と
自分の行動を棚に上げてて、俺は世を儚んだ。

何週間か経過し、また同じゴミ集積所で俺はゴミ漁りをした
以前見つけたものと同じ、紙袋で厳重に封をしているゴミを
また見つけたので持ち帰った。
アパートで開封すると、以前と同じように赤ん坊の写真が入っていた。
ただ、依然と違うのは、写真の赤ん坊の顔にあたる部分へ
ボールペンのようなので穴を乱暴に開けたり、
ひどく引っ掻いた跡があった。
(なんだこれは?)と思いつつ、よく観察すると
赤ん坊の顔はよく見えなくなっていたが、満足に世話をされていないようで
なんとなく顔色が悪い。手足にも傷のようなものが見える。
(虐待か…?)
気まずくなったが、自分のしている事がそもそも
人にあまり言えない行為であるため
俺は誰にも言わないでおいた。
もっとも、私生活で話す相手が普段から居ないのではあるが…。

また数週間後、同じゴミ集積所で
また紙袋で何重にも封をしているゴミを持ち帰ってきた。
中を開けてみると、また赤ん坊の写真が数枚あった。
今度は写真に「死んじまえ」と
ボールペンでものすごく力を込めて字が書かれており
深い溝が出来ていた。
赤ん坊の顔の部分は、カッターのようなもので幾重にも切れ目が入り
顔が判別不可能なまでになっていた。
ただ、手足を見ると、赤黒い斑点がいくつもできており
もはや生きているのかどうかすら判断が難しくなっていた。
見るのが辛くなってきた。

しかしまた数週間後、同じゴミ収集所で
また例のゴミを調達して部屋に持ち帰ってしまった。
中を開けるのが怖くなってきたが、好奇心が勝って結局開けた。
今度は写真ではなく、写っている赤ん坊の顔面が
何かで削られたかように写っていた。
ちょうど、大根おろしで乱暴に削った大根のような…
もはやどう見ても生きてはいない。
手足も変な方向に曲がっていた。

もう嫌になって、そのゴミ集積所は俺の対象から除外した。

あれから一ヶ月。
俺はもう、そのゴミ集積所には行っていない。
というか精神的に堪えて、ゴミを漁る趣味はもうやっていない。
実は、もうそれどころではなくなったのだ。

俺のアパートの部屋にある郵便受けに、
いつに間にか、例の赤ん坊…というより赤ん坊だった物体の
写っている写真が、時々放り入れられているからだ。
当然、もう写真は正視に耐えないものになっている。

俺がバイトから帰ってくると、いつの間にか郵便受けに写真が入れられている。
誰が何のためにやっているのか全然判らない。
昨日から俺は、郵便受けにガムテープで目張りをして、
家から出ないようにしている…
布団にくるまって、何かを待ち続けている…
何が来るか…

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Comment

  1. 名無し より:

    読みごたえありました

  2. 匿名 より:

    実話ですか?

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